知らせの手紙の書き方について

知らせの手紙は通知状とか報告状とかいっているもの。個人的にいえば一身一家の上に起った出来ごと、例えば出生、死亡、結婚、病気、移転、開業、転任、その他災害など、よきにつけあしきにつけ、吉凶さまざまな出来ごとを知人なり親類縁者なりに知らせる手紙のことである。

 中で結婚通知や死亡通知などはこれまでに使われている一定の形式のようなものもあり、必ずしもその型にはめて書かなければならない訳ではないが、一応慣習に従って書けば先ず間違いがすくないであろう。その他の知らせの手紙をも含めて実際にこれを書く場合にどんな点に注意したらいいかを次に列記して見よう。

一、出産の知らせには、(1)生れ九日と時間 (2)出産の場所 (3)男女の性別 (4)母子ともに健全というようなことは是非書かなければならない。この他にもし親しい間柄ならば、出産当時の様子や赤ん坊が誰に似ているというようなことも書いた方がいい。

二、死亡の知らせには(1)死者の名 (2)続柄(母とか兄とかいうこと) (3)死亡の日時 (4)葬儀または告別式のことも、場所、日時、やり方(仏式、神式、キリスト教式など)など書くこと。その他病名や臨終の模様なども書いた方がいい場合もある。

三、結婚の通知には新しい姓と住所とを必ず書くこと。

四、病気の知らせには (1)病人の容態 (2)熱の高さ (3)睡眠 (4)食事 (5)医師の診断の模様など、くわしく書き送る。相手にあまり心配をかけてはと思う時は、多少内輪に知らせるという心づかいも必要である。

五、移転の知らせには町名番地、交通機関、出来れば目標を書き添えるなり、あるいは略図などを入れるのもよい。

六、長い間旅行して帰って来た時は、何をおいても出発に際して見送ってくれた友人や知人に、みやげ物のいかんを間わず帰宅の知らせを出すべきである。簡単な通知には「いずれ近日お伺いし、改めて御礼申し上げます」といった意味を書き加えると一層丁寧となる。

七、入学の知らせには難関を突破した喜びを書くのもいいが、自分だけが他の競争者を突破して入学したということを誇ってはならない。「運よく合格が出来て自分ながら驚いている」といったように謙遜すると、いかにもその人が奥ゆかしくなる。

八、卒業の知らせ、就職の知らせには「今後一層の御声援を賜わりたく」といった意味の文句を忘れないように。

九、解雇の通知にはいろいろな立場や事情で「都合により」もあり「不都合の廉あり」もある。解雇する側の立場でどうにもなるが、本人と自店との関係が今後は何もないということを明記しなければならない。

十、知らせの手紙をもらったなら、大抵の場合、返事を出すべきであろう。移転の知らせなど多くの人がもらいっぱなしだが、やはりそれは自分の住所録を訂正しておいて、何とか挨拶状を出した方がいいと思う。

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