三、巻紙に書く年賀の手紙

年の始にあたり、謹みて御尊家御一同様の御清福を祈り奉り、併せて平素の御無沙汰を御詑び甲し上げます。 敬具

(註)
一、封書にする場合には「謹賀新年」だけではさびしいから五、六行の挨拶にしなければならないであろう。
二、宛名の人に読んでもらいたいという意味から、脇附は「侍史(じし)」でなく「御座右」「机下(きか)」「御許に(おんもとに)」とする。
三、巻紙でなく、便箋でもよろしいこというまでもない。

一、明けましておめでとうございます。平素は存じながらついつい御無沙汰に打過ぎまして何とも申訳ございません。皆々様御健かに御加年遊ばされまして御喜び申し上げます。私方一同幸い無事の新年を迎えました、何とぞ御安心下さいませ。

新春とは申しながらお寒さきびしゆうございます。この上とも皆々様御身御いとい遊ばされますようお祈り申し上げます。

二、謹んで新年のお喜びを申し上げます。

弥栄(いやさか)えゆく御尊家御一統様には、御元気にて、幸福なる新春をお迎えのことと遙かに御祝い申し上げます。お蔭様にて私共も皆荒波にもめげず元気にこの春の喜びを享受いたしました。何卒御安心願いとう存じます。本年もまた倍旧の御指導と御援助とをお願い申し上げます。

誠に粗辞でございますが、これを以つて新年の御祝辞と致します。

三、新玉の年の始めの御ことほどめでたく申納めました。

のどかな初春の空、かかけわたす旭旗も自ずと太平のさまに、羽根つく音、笑いの声家毎に起り、誠にめでたき世のさまでございます。御あたり定めてゆたけき御年を迎えさせられましたことと御喜び申し上げます。こちらも皆々無事めでたき年に逢いました。憚りながら御心安う御思召し下さいませ。

先は松竹の緑りのかげ明るき年の始めの御祝い申上げまいらせます。

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