借金・返金の依頼

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金子の借用を頼む

 荊妻(けいさい)の病気については種々と御配慮下され且つ度々御見舞をもかたじけなうし有がたく御礼申し上げます。その後の病状とかく面白くありませんので、医師の勧めもあり、かたがた入院させることに決めました。

 今まで相当費用も嵩んでいる上に入院となりますと、一層の入費を要しますので実以って困りました。しかし病勢は進む一方で打捨ててもおけませんので、早速入院手続をとると同時に郷里の方へ送金を依頼いたしましたが危急の間に合い兼ねますので、誠に申し上げ兼ねますが、急場凌ぎに十万円ほど御融通頂けませんでしょうか、病人を抱えて才覚に苦しんでいる始末、しかも貴兄以外にはかような苦境を訴える知己のない心淋しさを御推察下さいまして、まげて御承引願い上げとう存じます。取り込みの際とて書面で失礼致します。草々

家内に持たせて伺わせる(上の返事)

 お手紙により事情はよく解りました。苦しい時に助け合うのが親友です。何の遠慮が要りましょう。奥様の病気の手当が先決間題です。御文意通り十万円だけ家内に持たせて伺わせることにしましたから、御安心下さい。

 先は取急ぎのまま、奥様へよろしくお伝え下さい。草々

返金の延期を頼む

 拝啓 前略御免下さい。

 さて昨年末御拝借願いました金子実はこの六月末に御返済申し上げる約束でしたが、五月に家内が大病にかかり入院費等にて折角当てにしていた賞与も使い果たしてしまい、今日はどうにもやりくりがつかず実に困り切っている次第です。

 右のような事情で約束を違え誠に申訳ございませんが、この十二月の賞与まで御猶予を願うわけには参りますまいか。御目にかかって御願い致すべきですが、それも心苦しいので失礼ながら書中でお願い申し上げました。何卒あしからず御諒承下さいませ。

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