火事見舞い

類焼見舞旧友へ(婦人用)

 びっくりして何度も何度もおはがきよみ返しました。あんなにお元気で旅立っていらしったのに、新しいお住居にお落着きになってのお写真、次々とどんなにか嬉しく拝見していましたのに、すっかり焼けたとは。がっかりして、何と申していいかわかりません。お怪我がなかったことだげ、ほっとしました。小さい方逹、本当に可哀そう。さっそく、あり合せのもの、小包で只今お送りいたしました。御用のことお申しつけ下さい。できますだけいたします。皆様、本当に御身御大切に。とりあえずお見舞を。

近火見舞(婦人用)

 今朝新聞で町の火事の記事を見てびっくりいたしました扇へずい分お近くでさ『ぞお驚きになったことと思います。でも、御無事で何よりでございました。いずれ改めてゆっくりおたよりいたします県へどうか御元気で、御家族様御一同様にくれぐれもよろしく乱筆で失礼ですが、取急ぎ御見舞まで。

テレビで見て

 昨夜テレビのニュースで御地大火とのことを聞き、心配していましたが、今朝の新聞では焼失区域中にお宅の町名がはいっているので、一段の心配と驚きとをもって一同で噂をしております。新聞の略図が明確ともいえず、お宅は何だか際どいところにあるように思われます。御無事であれかしと祈っております。

 取急ぎ御見舞のみを。匆々

でも類焼でなくて

 御近火、びっくりなすったことでしょう。XX町といえば貴宅から三百メートルと離れていないでしょうから。もちろん荷物などかたづげやいろいろ、混雑の御様子を心に描いております。でも類焼でなくて何よりでした。暫く東京へは出かけられませんが、近く機会を得てお見舞かたかた参上いたします。とりあえず右。

真っ赤な火の手を眺めて(上記の返事)

 早速のお見舞ありがとうございました。お見舞状を頂いてはきまりの悪いほどのことで済みました。仰せの通り荷物はかたづけ始めたのですが、消防の人が風向きからいってここは大丈夫というので、中途でやめて、実は申訳のないことながら、紅蓮の火の手を何か壮快なもののように眺めていたのでした。幸い大火にならず、一時間ぐらいのことで鎮火、家の周りが少しよごされたぐらいのことで済みましたゆえ、御安心願います。 ありがとうございました。皆様によろしく。

助勢にも参りかね

 急啓 昨夜の大火に貴宅類焼の災難を蒙られました由、言語道断の至です。新聞では三百軒あまりの焼失とありますから、不幸は貴宅のみに止らないものの、私としては偏に皆々様の御災難に心を痛めるばかりであります。ただどなたにもお怪我もなくお立退なさいましたことを何よりのおしあわせと存じます。何分遠方のこと、この××からは火の手も見えませず、御類焼のことも唯今新聞で承知しましたような次第、御助勢にも参りかね、申訳のないことです。御不自由の物ども御遠廈なくお申しつけ頂きたく存じますが、当座のお凌ぎとして、布団一かさね、外二三品、△△商店の便でお届けいたします。いずれ参上万々であります。

くれぐれも皆々様の御自愛をお祈りいたします。

敬具

温情を以て身を包む思い(上記の返事)

 拝復 早速の御見舞かたじけなく拝見、御心こめられました何よりの品々も到着、誠にありがたく一同感涙に咽びました。千万御礼申し上げます。

 何分突発のことで、何の処置も出来ず、思い切りよく焼いてしまいました。ただ家族一同無事に避難しましたこと、せめてもの幸せと思っております。差当り表記親戚の許に立退きました。暫く静養の上、摧土重来を期するつもりであります故、何かと御激励のほど御願いいたします。

 御恵贈の布団、何よりの大重宝、御温情を以て身を包む思いであります。万年筆はさすがに大兄の御機転と一同で感じ入りました次第、早速この通り愛用しております。全く御礼の申し上げようもありません。筆紙に尽くせぬ感謝は拝面の上。
とりあえず書中を以て御礼申し上げます。

 時節柄御自愛専一に祈り上げます。敬具

火事見舞の類句

○この度は不慮の出火により、お宅様もついに類焼の御災厄にお逢いの由うけたまわり 
○一昨夜は思いもよらぬ出火のため、お宅様もついに類焼の御由 
○御地大火のよし今朝の新聞で初めて知りまして、一同夢ではないかとまでびっくりいたしました 
○焼失地域を新聞で見ますと、お宅様のあたりもずっとその中に入っておりますので、思わず家内一同声をあげて驚きましたような次第 
○どなた様もお怪我はございませんでしたでし上うか、無事に御避難あそばされましたでしようか 
○しかしながら御家族様方一同お怪我もなくお立退き遊ばしました御由にて、不幸中にも何よりの御事と存じます 
○とりあえず缶詰少々別便にてお見舞のおしるしまでにお送り申し上げました 
○とりいそぎお伺い申し上げます 
○昨夜御地に火事がありました由今朝ほどニュースにて知り、家内一同驚き入りました 
○報道の様子では焼失区域は西部の方面らしく、お宅様の方角とはだいぶ離れているように存じましたが、もしやと案じられますので、とりあえず御見舞申し上げます 
○火元の番地から考えますに、お宅との距離は大分はなれているようなので、万々にも御被害はございませんものと存じますが 
○なにぶんにも夜更けのこととて、さぞお驚きのことと御推察申し上げます 
○避難の準備など、ずいぶん混雑されましたことでしょう 
○お年寄りもおいでのことでございますし、定めし気が気ではおありにならなかったことと拝察申し上げます
○先ずは取りいそぎ御見舞まで 
○お宅は何の被害もございませんか 
○御地の大火新聞にて知りましたがお宅は如何と案じられてなりません 
○昨夜の御近火さだめし御驚きの御こととお察し申しあげます 
○風の方向よりすればお住居は風上ゆえ大丈夫と存ぜられますがなお不安ゆえお尋ねいたします 
○とんだ御災難で何と申しあげよう言葉もございません 
○別品粗末ながらお見舞のしるしまでに御覧に入れます。使いの者はそのままお使い下さいますよう。いずれ後刻参上、申上ぐべくと存じますが、取敢えず御見舞申しあげます
○当地火災のことお耳に達し 
○早速お見舞に預りかたじけなく存じます 
○一時はかなり危険でしたが、幸い途中で風向きが変りましたので類焼を免れました 
○隣家の土蔵のお蔭で辛うじて類焼を免れました 
○私共の住んでいる一廓が残ったばかりでした 
○仰せのように一時は茫然としてしまいましたが勇を鼓し、ようやく焼跡へ小屋をしつらえました 
○深夜のこととて発見の遅かったことがよけい火の廻りを早めた次第にございます
○まず怪我人の無かったのが不幸中の幸いと存じております 
○いずれ少し片付きましたらお礼に伺いますが取敢えず寸楮にて御礼まで

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