寿賀の宴への招待


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父の喜寿に招く

いつもいっも心には咎めながら何かと取紛れ御無沙汰いたしております。皆々様お変りもございませんか。さてこの二十五日は父の誕生日、七十七の祝になりますので、ほんの内祝をしたいと思います。

宮本家の大黒柱がますます丈夫なのですから、どんなに祝っても祝い足りないのですが、本人の希望でもありますので、重な親戚の方だけに赤飯を祝って戴くことにいたしました。

五時頃までにお出で下されば幸甚です。内祝のことゆえお祝品など御心配は必ず御無用に願いたく存じますが、御自慢の自祝俳旬が出来ているようですから、白い扇子をお持ち下さい。そして「叔父さん、どうぞ」といって下されば、それが何よりの功徳となります。(これは内証々)ではお待ちしております。敬具

還暦の賀宴に招く

拝啓 朝夕は大層凌ぎよくなりました。御一同様いよいよ御壮健の御事と存じ上げます。のぶれば家父こと本年は還暦の齢を迎え、すこぶる元気にて若い者顔まけといった有様でございまして、先ず以て仕合のことに存じています。

ついてはいささかその長寿を祝いたく存じ来る九日午後六時から拙宅でほんの内輪だけの小宴を開くことに致しました。御多忙中甚だ御迷惑とは存じますが、何卒万障御繰合せ御臨席賜わりますよう右謹んで御案内申し上げます。敬具

古稀の寿宴に招く

その後ごぶさたいたしておりますが、皆様お変りございませんか。

さて来る十五日は祖母の誕生日で、今年は古稀に当り、ほんの内祝の小宴を開きますのでお招きいたします。丁度日曜日でもあり、正午前までにぜひ御光来下さいますよう、略儀ながら御案内申し上げます。

これはほんの内輪の祝いでございまして、あたし達と申しましても姉と二人でございますが、そのお互いでそれぞれ一番仲の良いお友達をお招きして、何はなくとも一つ若やいだ気持で、せいいっぱい賑やかにし、祖母を喜ばせよう、という趣向でございます。

それであたしのお招きするのは第一番に貴女、そして貴女も仲の良い竹内きよ子様と川上芳子様でございます。特に貴女にはお妹様の富子様を御一緒においでいただきたいの。そしてお願いいたしたいのは、富子様に先日の会でお踊りになりました日本舞踊を拝見させていただきたいと思いますが、御無理でしょうか。

祖母は近頃足が悪くあまり外出いたしませんので富子様の若葉会のことなど話題になりますたびに、いつでも一度見たい見たいと言ながら残念がっております。祖母は若い時から踊りが好きで、踊りの師匠になりたかったと申すことでございます。

お座敷では踊りにくいことと存じますが一度拝見させて頂ければ、祖母の喜びはどんなでしょう。

余興としては、まず母のお琴と、父がもう永年やりません筑前琵琶を弾じます。これがきっとお笑いが先に立つ見物と存じます。その他姉のお友達でノド自慢に入選の方かおり、その方がお見えになり、素人芸とは云えなかなか賑々しいプログラムでございます。

右の次第でございますが、何とぞお気軽においで下さいますよう、お待ちいたしております。かしこ

寿賀の宴類句

○長寿の喜びを皆様と共にいたしたく
○父還暦を迎えすこぶる元気のことまことに仕合せと存じており就いてはいささかその祝意もと存じ
○つきましては健康なうちに高齢を祝したいと存じまして
○来るX日の良き日を祝して賀宴の真似事をいたしたいと存じますれば
○粗酒一献差上げたく存じます
○平素御じっこんの方々のみお集まりを願い
○心ばかりの小宴を
○近親のみの小宴
○いささか祝貿の真似事なりと
○賀宴とは名ばかりの小宴

同じく返事の場合

○御尊父様の御賀宴にお招きを賜り
○まこと壮者を凌がれるかくしゃくぶり、まず以ておめで度くお羨ましき限りに存じます○老来益々お元気に亘らせられ
○私の手細工で不できではございますが、お祝いのしるしまでに毛糸編の胴着一つお目にかけます
○お孫様逹にはまことに良いお祖父様、また私達へ対してもほんとうに良いお祖父さま、この喜寿のお祝いと共にいつまでも御壮健を心からお祈りいたします
○古稀万歳を祝しあげます
○はばかりながら御列席させて
○御祝の印までに御高覧に供します

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